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★ しがぁ。(比率:1:1)
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出演
男(大学一年くらい。禁煙家)
女(少なくとも男より年上。元禁煙家、現在ヘビースモーカー)
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(Let's Act)
男:……それ、何本目?
女:ん?ひー、ふー、みー……5本目かな。
男:……
女:何よ、おっかお(お顔)こっわぁい(怖い)。
男:煙たい。
女:今更。煙草吸いだって知ってて付き合ってるくせに。
男:いつもは1本目から文句言ってます。我慢して見てたら……
何も言わなければ、いったい何本吸う気ですか、あんた。
女:酒の場では目を瞑ってくれるんでしょ?
いつもよりハイペースに吸ってるわけじゃないのに、
今日は何でまたそんなに噛み付くかね。
男:……
(男、放り出されている煙草とライターに目をむけ、
憮然としたままそれを掴むと一本抜き出し、口に咥え)
女:ぇっ!ちょ、おまっ、何勝手に人の煙草……
(女の制止も省みず、火をつけ盛大にフィルターを吸い)
男:っ!ごほっ、ごほっ、けほっ……
女:……あーあ。何やってんだか。そんなに羨ましかったん?煙草。
男:こほっ……違う……。こんなの、一体何がいいのかわからない。
女:じゃ、何でまた。
男:なんでって……!いったい何度言ったら分かってくれるんですか!
女性なんですから煙草をやめてくださいって言ってるでしょう!
女:女性差別反対。
男:差別じゃなくて、区別です!
女:……!何よその区別って!どうして高々嗜好品でそんなことがあるの?!
ジェンダーも甚だしい!
男:それは、体を特に大事にしなきゃいけないからじゃないですか!
女:なんで!? それは女だけに言えること!?
男:……!それは、ちがいます、けど……でも……
女:何?
男:俺は、煙草が体に悪いって知ってるから、吸ってない。
だからこそ、面と向かってお願いしてるんです。
女:……
男:女の人の体は、生命を育むための素敵な希望を宿した体です。
それが、自分の彼女のものならば、なおさら大事にしてもらいたい。
女:……でも、止めたら口がさびしいわ。
男:飴を舐めたりしたら?
女:生憎、メンソ吸いではないもんでね。味がちがう。
男:なら……
女:ぇっ……
男:……俺が代わりに煙草を吸います。キス越しに味を感じるだけで、
我慢してください。
女:馬鹿……
男:馬鹿になってあなたの健康が守れるなら、安いもんです。
女:……大馬鹿者よ。ほんとに……
女(N):……どいつも、こいつも。
おまけ
女:……あんさ。
男:はい?
女:なんでまた今日なの?
男:何のことやら。
女:ぁ、ごまかした。
男:……この煙草、
女:ん?
男:元彼の吸ってた煙草なんでしょ?
女:……誰に聞いた?
男:設楽さん。
女:あんの馬鹿……で?ついむっとしちゃったわけだ。
男:……だって、俺、「大人」じゃないし。
女:……馬ぁ鹿。タバコなんて、そんな種類あるわけじゃないんだから、
被っても仕方ないでしょうが。ってことはあれ?
銘柄変えたら吸ってもいいの?
男:ダメッ!
女:……ちぇっ。
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